2017年1月24日火曜日

【1年先まで予約不可!?】 スタインウェイ ピアノ工場ツアー


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こんにちは、MUCHOJIです。
初めて当ブログをご訪問の方は、「はじめに」をお読みください。
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スタインウェイ ファクトリーツアー

昨年の今頃、アストリアにあるスタインウェイピアノの工場見学に申し込もうとしたらその年の12月まですべて予約済み!という衝撃の競争率に驚愕したのですが、ウェイティングリストに登録しておいたら忘れた頃に連絡をいただき...

ようやく1年後に見学することができました!
でも条件は一人のみ... と。

なお、実は裏技もあって、スタインウェイのお店で、ピアノ教師としての登録をしておくと、この正規の方法で応募しなくても、別の時期にピアノの購買意欲のある生徒さんを連れて見学をすることができます。

ピアノ教師の方はぜひこの方法を!




スタインウェイ&サンズ社は、1853年にドイツから移住したヘンリー・エンゲルハート・スタインウェイによって、マンハッタンのヴァリック通りに創立されたピアノ会社。 

その後の30年間で、ヘンリーとその息子たち、C.F.セオドア、チャ―ルス、ヘンリー・ジュニア、ウィリアム、そしてアルバートが、近代ピアノ製造における基礎を築き上げます。

ハンブルクに工場があるので、よくドイツの会社と間違われますが、アメリカ生まれの会社です。

現在はクイーンズ、アストリアの地下鉄の終点Ditmars Blvd駅から徒歩20分。
クイーンズの北端に工場はあります。

周辺は完全に工場地帯。
でもその中でスタインウェイの工場は工場というよりは工房といった趣。 

サイズがこじんまりしているから、というよりも、楽器作りの工房がいずれもそうであるように、高度な専門技術を持ったごく少人数のマイスターたちが、それぞれ自分の特技を最大限に発揮しながら作っている、という雰囲気がそう感じさせるのだと思います。

働いている方々の表情を見るだけで、彼らがものすごいプライドと自信を持って楽器作りに専念していることが直ちにわかります。

工場内は撮影禁止なので、写真はChris Payneさんが撮影した美しい写真を下記のウェブサイトでお楽しみください。
Chris Payne: Steinway



Photo from: Chris Payne website


2時間半に渡って案内してくれたのは超ベテランのボブさん。
20年間に渡って工場ツアーのガイドを務め、ご案内したお客様は何千・何万とも。

19世紀のピアノについてなど、かなりマニアックな質問をしても即座に返事が返ってくる、ピアノマニアです。

セーフティーゴーグルを装着して、いざ工場へ!



現在は毎年2000台ほどがニューヨークの工場で、1000台ほどがハンブルク工場で製造されているそう。 

1台のピアノを作るためには12000ほどの部品が必要。しかも完成までに1年かかります。

気が遠くなるほどの部品と工程が必要ですが、製造は驚くほど少人数の技術者によってなされています。

工場の中央には1868年に建てられた最初の工場部分が今も残っていて、驚くべきことに今もピアノの修復工房として稼働しています。

スチームが動力になって暖房やスプリンクラーが稼働している19世紀の工場の隣には、人間の労力を極限まで減らすために最先端の機械が導入された21世紀の工場が増築されています。

廊下を抜けるだけで19世紀と21世紀を一気に渡っているよう。 





修復セクションは非常に大きく、 個性的で魅力的なピアノに溢れていました。
写真でお見せできないのが残念なほど。

最近のピアノを中古ピアノとして再び市場に出すために修復しているのだと思っていたのですが、19世紀の古いピアノがたくさん置いてあることに驚きました。

そこはまるでピアノの美術館。
鮮やかな絵画が描かれたピアノ、パルテルカラーのピアノ。人の手によって丁寧に掘られた細工を持つピアノ。どれもため息が出るほど美しいです。





どの工程も見ていて飽きない面白さがありましたが、圧倒的に印象深かったのは、グランドピアノのあの美しい曲線を描く、リムを作る過程。 

ピアノが描く滑らかなカーブ。今ではどのグランドピアノも持っていますが、あの曲線美は実はスタインウェイが最初に創ったそう。 

このリムを作る過程。特に薄い板を張り合わせた一枚の合板を、一気にあの曲線に仕上げてしまう工程は見とれてしまいます。

5人の技術者が薄い板に接着剤を塗って貼り合わせていきます。ピアノの大きさにより異なりますが、薄い板は15枚から19枚を張り合わせ、さらに糊付けされたリムをグランドピアノの形に成型します。




これは接着剤が乾くまでの20分以内に行わなければならない、という時間との勝負。見ている方がハラハラします。

カーブを描く部分は入念に接着剤をつけたり、成型部分では5人の阿吽の呼吸が必要だったり、と様々な部分で緊張が走ります。(基本的に技術者の方々は無言で作業なさっています。)

そのほか、一人の人間が1分でグランドピアノをひっくり返せる機械など、「おおっ」と驚くような機械もたくさんあり、良いものを見せていただきました。 

コンサートホールでのステマネ時代、日々ピアノを移動させる中で、台車に乗せてですらフルコンサートピアノを動かすのは一人では無理でした。それを簡単にひっくり返せる機械があるなんてびっくり。





ブリッジを彫っていく作業も息を飲むほど美しいです。


Photo from: Chris Payne website


おみやげにハンマーを頂きました。



アストリアのスタインウェイ ピアノ工場見学は毎週火曜日の9:30〜12:00。
事前予約が必要です。

人気が高いので、ご予約はくれぐれもお早めに。
ピアノの仕組みに興味のある 方、楽器作りに興味のある方はぜひ。





いつもクラシック音楽の楽しみ方を紹介していますが、こうした工場ツアーも、クラシック音楽が好きになるきっかけになるのではないでしょうか。




● Link



2017年1月16日月曜日

一年間の鑑賞をすべて記録したら... !?!? なことが...


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こんにちは、MUCHOJIです。
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一年間の鑑賞をすべて記録したら... !?!?






ニューヨークの新年はとても静かでした。
クラシック音楽をゆったり鑑賞するには最適の条件♪

遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。






新年の最初に行うことといえば…


ここ3年くらい続けている、1年間の鑑賞レビュー。




これは、クラシック音楽はもちろん、
ポップス、ジャズ、邦楽、民族音楽といったすべての音楽。

加えてミュージカル、お芝居、歌舞伎、お能といった舞台芸術まで、
1年間に鑑賞したぜーんぶの公演について、記載したレビューです。

条件は簡単で、たった2つだけ。
(ただし実行するのは意外に難しい…)





1. 一年間に鑑賞した公演を
(音楽, ミュージカル・演劇,歌舞伎・能,ダンス・バレエ,落語,映画etc.)
 すべて記入すること♪

2. 公演時間の半分以上を客席で鑑賞したもの
(もちろん起きて聴いていた・・・)に限ること♪






2016年鑑賞レビューの一部を紹介するとこんな感じ。



公演場所、公演名、ジャンル、出演者情報に加えて、
レビューも70文字以内で書きます。



この鑑賞レビューは、
もともとは素晴らしい運営方法で有名なホールさんの企画に
私が参加させていただいたことが始まり。

その年の1年間に個人的に鑑賞した公演すべてのレビューを、
ホールスタッフの視点から書かせていただきました。





そのあとホールさんの許可をいただいて、
自分が勤めていたホールのお客様を対象に、
1年間に聴いたコンサートのレビュー&感想を書きませんか?
という趣旨でレビューを応募。

結果、たくさんのお客様からレビューをいただき、
お客様とのよいコミュニケーションツールとなりました。






鑑賞したものは、自分の趣味で鑑賞したものから、
友人に誘われて、仕事で、偶然に、お付き合いで…
といった公演選択の内容に関わらず、
ぜーんぶを書くのが条件。

という点では、公開するのは若干恥ずかしいところもあります。

友人や知り合いの演奏家さんもいるので、文面にも気を遣います。


でも公開してしまいます。






下記リンクが私の2016年の鑑賞レビュー 一覧。
(クリックするとPDFファイルが開きます。)

 ★2016年鑑賞レビュー 






2016年はニューヨークに引っ越してきて1年目。

留学していたときの経験から、
ニューヨークの土地勘や聴くべきコンサートを見つける嗅覚、
というのは持っていると思っていますが、
それでも鑑賞対象を見つけるのは、
はじめは少しずつ手探りで。

新しいヴェニュやシリーズを開拓したり、
安く良い公演を鑑賞できる場所を発掘したりして、
お気に入りの場所を少しずつ増やしていきました。 




2016年は鑑賞数も43回と多くありませんが、
結果まとめてみると、
日本にいたときは違うジャンルも聴きに(観に)
行くようになったことが判明!

たとえば、日本にいたときは圧倒的に
室内楽・弦楽四重奏の鑑賞数が多かったのですが、
鑑賞数ゼロだったミュージカルを観に行くようになったとか…

日本にいたときには勤めていたホールの趣旨の影響もあり、
ほとんど聴かなかったジャズを、
渡米してから聴きに行くようになったりとか…

これには、とても魅力的なお人柄のジャズ作曲家さんに
ニューヨークで出会った! 
という経緯もあります。

このあたりの変化は、ミュージカルやジャズのメッカ
ニューヨークという土地柄もあるでしょう。





ついでにランキングもつけてみました!


ニューヨークでの自分がつけたランキングを見て気づいたこと...



公演の良し悪しだけでなく、
その会場の雰囲気をまるごと含めて
素晴らしかった!
と、いえるものが上位に。

とくに、ほかのどこでも体験できない、
ニューヨークらしい空間で鑑賞した特別な公演は、
この先何十年も自分の心の中に残り続けると思います。




世の中ストリーミングやYoutubeなど
さまざまなメディアで芸術を楽しめる時代になりましたが、
やはり生で体験する醍醐味というのは、
その場にいることによって、生み出される相乗効果。

演奏空間が素晴らしすぎて演奏家がハイになってしまって...
普段の200パーセントくらいの素晴らしい演奏をする...

というのを目の当たりにしたら、
観客だって興奮・感動するでしょう!



もちろんこれは超個人的なランキング&レビューであることは
ご了承ください。

友人の出演した公演などで、個人的にはとても素晴らしいと思ったけど、
理由があってランキングには入らなかった公演もあります。

そういう場合は、すでに個人的に、
いかに自分が公演を楽しませていただいたか、
素晴らしかったことをお伝えしています。



みなさんは昨年、どのようなコンサートを聴きましたか? 
楽しかった!感動した!コンサートのランキングと共に、
レビューや感想を書いてみませんか? 

書くために思い返せばそのコンサートの感動がよみがえってくる…
それもコンサートの楽しみの方の一つではないでしょうか。

書いてみるととてもワクワクし 、
何年か経ってから見直すとまた楽しい。
鑑賞レビュー、ぜひ今年、一緒にやってみませんか?




♪♪♪おまけ♪♪♪

実は、この鑑賞レビューの派生系で、
2014年と2015年はこれに加えて、
自分が勤めていたコンサートホールの表事情&裏事情
というのも密かに作成しました。

こちらは制作スタッフ・舞台スタッフだけが知っている
裏事情も山盛りあり(笑) ですが、
絶対に公開できない私だけの秘密のレビューです。






このように、鑑賞レビューの作り方・楽しみ方は人それぞれ。
ぜひご自分にあった方法で楽しんでみてください!




【Soka University のコンサートホールがすごい!】

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