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こんにちは、MUCHOJIです。
初めて当ブログをご訪問の方は、
「はじめに」をお読みください。
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【フリージャズ界の生けるレジェンド】
ロスコー・ミッチェル
開演前にロスコー・ミッチェルへの
ロスコー・ミッチェル
@University of California
Irvine
ロスコー・ミッチェルの名前は初耳でした。
ミレニアル世代ではそれが普通かもしれません。
でもインテリと呼ばれる人たちが
こぞってフリージャズを聞いていた時代。
彼の世界観に圧倒され、
畏敬の念を抱き、
崇めた人々がどれほどいたことか。
その伝説の人を観る機会に恵まれました。
舞台に登場したのは、
スーツを着た小柄で華奢な老人。
スーツを着た小柄で華奢な老人。
私が想像したジャズ奏者のイメージと
全然違う。
全然違う。
開演前にロスコー・ミッチェルへの
短いインタビューがあったのですが、
終始無口で、
自分が答える必要がないと思った問いには
答えない。
正直、彼にインタビューをする人が
気の毒なほど。
ああ、この人は本当に音楽に
身も心も全て捧げていて、
音楽が言葉だから、
話す言葉では説明しないんだなと思いました。
観客がほとんどいないホール、
ど真ん中の2列目で、
彼の動きのすべてを
逃さぬよう見つめていたのですが、
どうやってリズムを生み出しているのか、
どう拍節を感じているのか、
どう他の奏者と
コミュニケーションをとっているのか、
コミュニケーションをとっているのか、
目を凝らして見ても
結局わかりませんでした。
正直。
正直。
音楽は身体全体で感じる類のもので、
音楽を聞いている、というよりは
瞑想にいざなわれていくような体験。
特にソプラノサックスを
狂ったように奏でる作品は、
耳で聴くのではなく、
自分の鼓膜が振動で
ブルブル震えてるのを体感する、
というような経験でした。
こういう異様な緊張感は
演奏家と聴き手が
同じ空間にいるこそ味わえるものでしょう。
50年前にこれを聴いた人たちは驚いただろうな。
50年間一寸の迷いもなく
自分の音楽に身を捧げてきたという
彼の生き方は驚異的。
小さな身体から
あんなに力強い音楽を見せてくれるなんて、
この78歳になるというアーティストが
生けるレジェンドと呼ばれていることに納得。
身体は大きいのに
自分の人間の小さいことに
なんだか笑えてきてしまった。
2019年6月7日
@ University of California, Irvine
Roscoe Mitchell Quartet
"Dancing in the Canyon"
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