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2019年6月15日土曜日

【Soka University のコンサートホールがすごい!】

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こんにちは、MUCHOJIです。
初めて当ブログをご訪問の方は、
はじめに」をお読みください。

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【Soka Universityのコンサートホール】

@Soka Performing Arts Center


以前から来訪の価値あり、
と聴いていたSoka Performing Arts Cernterの
コンサートホールへ。
何しろ、まず大学のある場所がすごい。



大学にいくには、
南カリフォルニアの雄大な自然の中にある
高速道路を走っていくのですが、
景色がすごい!!!


大学のあるAliso Viejoに向かうにつれ
ダイナミックな山あり谷あり、
はるか遠くには草原が見え、
キラキラ輝く海が見え、


そしてたどり着いた先は山の上。
神殿風の校舎。
新しくて綺麗。





そして美しい学内。
さすが創価学会。







ホールの音響もとても良くてうっとり
小さいアリーナ形式のホール。



会場で聴いたのは、
UCI(カリフォルニア大学アーバイン校)で
長く教鞭をとっていた
作曲家Bernard Gilmoreが
1980年代に書いた Journey to Freedom.



生前にも、2013年にGilmore が亡くなったあとも
しばらく初演の機会を得ることなく
眠っていましたが、
夫人や遺族、UCIなどの尽力により
初演が実現。



自身のユダヤの伝統を大事にしていた
Gilmoreがモーゼの
出エジプト記を元に書いた
オーケストラと声楽のための音楽。



調性で書かれていて、
各所に20世紀の作曲家たちの
フレーズが出てきて
そうした作曲家への
オマージュのようにも感じられました。





演奏は、UCI(カリフォルニア大学アーバイン校)
のオーケストラと、
カンザス大学の合唱団。


こんなに気持ち良いホールで
演奏できるなんて贅沢だなと思いました。



あまり知られていない音楽ベニュだと思いますが、
大学のある場所も美しく気持ち良いですし、
ホールの音響のためだけでも
訪れる価値があると思います。



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2019年6月9日 
@ Soka Performing Arts Center 

Journey to Freedom by Bernard Gilmore

The UCI Symphony
The University of Kansas Symphonic Chorus


2016年10月12日水曜日

ドゥダメル指揮 シモン・ボリバル・オーケストラ・オブ・ベネズエラによる メシアン作曲「トゥーランガリラ交響曲」


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こんにちは、MUCHOJIです。
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シモン・ボリバル・オーケストラ・オブ・ベネズエラ
@カーネギーホール


カーネギーホールの今シーズン開幕公演の一つ、シモン・ボリバル・オーケストラ・オブ・ベネズエラを聴きにいきました。

指揮は飛ぶ鳥落とす勢いのグスターボ・ドゥダメル。35歳。

彼も含め、オーケストラの団員は「エル・システマ」の実践者たち。

南米ベネズエラの独創的な社会教育プログラム「エル・システマ」は、もともとは、主に貧しい地域の子どもたちにヴァイオリンなどオーケストラの管弦楽器を無償で与えて音楽を教えるために考案されました。

「エル・システマ」は音楽教育であると同時に、職業訓練でもあり、世界的に活躍する音楽家になった実践者も少なくありません。子どもたちの中にはストリートチルドレンもおり、そうした子どもたちを犯罪やドラッグの道から救うことにも役立ちました。

シモン・ボリバル・オーケストラ・オブ・ベネズエラは、「エル・システマ」の教育を受けた25歳以上の演奏家で編成されていたオーケストラ「シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ」がもともとの団体。

団員の年齢が高くなったことから、「ユース」をとって現在の形に。
さらに、グスターボ・ドゥダメル音楽監督のもと、「エル・システマ」を実践した若い演奏家のうちトップ集団が一定期間だけ従事するオーケストラから、もっと永続的なオーケストラへと変わり、活躍しています。

今日のコンサートはいつもとちょっと客層が違い、ベネズエラ人や若い人もたくさん。

国家が危機的な状況にある最中、国の誇りであるオーケストラがニューヨークのカーネギーホールで演奏するのを見る。それがいかに彼らの愛国心を高揚させるか、想像に難くありません。


大編成 / たくさんの打楽器, ピアノやオンド・マルトノも。



演奏曲は、メシアン「トゥーランガリラ交響曲」1曲のみ。演奏時間75分。

この作品は、私の主観で表現すると、フランスの作曲家メシアンが書いたちょっとピンク色のエッチな音楽、とでもいいましょうか。 中世の伝説「トリスタンとイゾルデ」からインスピレーションを受けた、愛と死を主題とする交響曲です。

「トリスタンとイゾルデ」といえばリヒャルト・ヴァーグナーのオペラが有名ですが、メシアンもこの伝説に魅せられて、三部作を書いています。そのひとつが「トゥーランガリラ交響曲」。 

「トリスタンとイゾルデ」は オペラや交響曲などクラシック音楽の領域では、至高の芸術作品を生み出す題材として認められていますが、現代的にわかりやすく言うと、実は不倫と三角関係のお話。そういう意味でちょっとエッチな内容なのです。

この「トリスタンとイゾルデ」に基づく「トゥーランガリラ交響曲」のタイトル「トゥーランガリラ」は、サンスクリット語の“turanga”と“lîla”からの造語。
いろんな意味がありますが、おおよそ「愛の賛歌」という意味。

でも、聴いてみるとわかるのですが、宗教的なストイックさはなくて、むしろ 放恣な恋愛が高らかに語られる感じ。大胆に性が歌われ、思わず吹き出してしまうほど。 

メシアンは敬虔なカトリック教徒でしたが、寒い北ヨーロッパの厳格なカトリックからのイメージとは程遠い音楽に聴こえます。

フランス南部アヴィニョンに生まれたメシアンだからこそ、ラテン的な地中海的明るさを備えているのかもしれません。 


曲にはどこかで聴いたことのあるフレーズが至るところに現れ、パロディのようになっているところも笑いを誘います。

特にガーシュウィンの「パリのアメリカ人」にそっくりな第4楽章、ヴァーグナーの「トリスタンとイゾルデ」の前奏曲にそっくりな第6楽章は、オマージュなのかパロディなのかわからず、真面目に聴くべきか笑っていいのか、悩みます。

さらに「音の曼荼羅」と言われるように、ありとあらゆる音が画面いっぱいに並べられたような音楽です。しかも、わかりやすいリズムやメロディーを大胆に使うので俗っぽい響きもたくさん。正直、下品スレスレです。

インド、南アフリカ、中国、インドネシア… といったありとあらゆるカラフルなオリエンタルな響きにあふれていますが、交響曲という西洋の音楽構造に落とし込まれています。極彩色のオリエンタルな絵画や音楽が、石造りの西洋の巨大なミュージアムに収められているよう。

8人以上も打楽器奏者がいて、ピアノがあり、オンド・マルトノ(電子楽器)があり、ジュ・ド・タンブル(鍵盤式グロッケンシュピール)があり、チェレスタがあり… 総勢100人超の演奏者が奏でる音楽。過剰の極致もいいところ?

メシアンの愛弟子の一人、ピエール・ブーレーズは、師匠メシアンについて「彼は作曲(compose)したんじゃなくて、並べ立て(juxtapose)たんだ」と述べています。実際、ごたまぜ感満載の曲です。

現代の私たちが聴くと、あまりの仰々しさと華々しさが時代にそぐわない感じに聴こえますが、そもそもこの曲が書かれたのは、悲惨な戦争が終焉をむかえた頃の1946~48年。

死が身近にあり、陰鬱な空気に満ちた当時には、まさに、生命の息吹そのものを謳歌するようなこの音楽が必要だったのでしょう。

曲は10楽章構成。 

第1楽章 序章 Introduction
第2楽章 愛の歌1 Chant d'Amour 1
第3楽章 トゥーランガリラ1 Turangalîla 1
第4楽章 愛の歌2 Chant d'Amour 2
第5楽章 星たちの血の喜び Joie du Sang des Étoiles
第6楽章 愛のまどろみの庭 Jardin du Sommeil d'Amour
第7楽章 トゥーランガリラ2 Turangalîla 2
第8楽章 愛の敷衍 Développement d'Amour
第9楽章 トゥーランガリラ3 Turangalîla 3
第10楽章 終曲 Final


もともとは、4楽章構成が念頭に置かれていたそう。

でも、そこに「5. 星たちの血の喜び」が加わり、さらに3つの「愛の歌」と3つの「トゥーランガリラ」が主要な楽章を交互に挟む形になります。

4つの楽章+第5楽章「星たちの血の喜び」だけでもいいのでは、と思うのですが、メシアン若気のいたりなのか(40歳頃の作品)、あふれんばかりの創作意欲に掻き立てられてなのか、これでもかというくらい多種多様な要素が詰め込まれて、巨大なマンモス作品に仕上がっています。

3回登場する「トゥーランガリラ」の印象的なメロディーはもちろん、有名な第5楽章以外に、オンド・マルトノが大活躍する第10楽章も聴きどころ。

特に第10楽章は、シモン・ボリバル・オーケストラの得意とするダイナミックな演奏が炸裂。最後は強烈な音の波が観客席に押し寄せてきました。

音の波が見えるような迫力の演奏を聴くのは久しぶりです。

ただ、ユース・オーケストラでなくなったことは、同時にこのオーケストラの課題をも明確にしました。ユースであるからこそ許されていたことはたくさんありますが、世界レベルのオーケストラになるには、演奏レベル、演奏者としてのモラルなど課題は多そうです。

指揮者ドゥダメルはジャンプしたり、ダンスするように指揮したり… 指揮者を見ているというよりは、エンターテイナーを見ているようでした。



さて、本日もプチ予習講座を開演前に開催しました。

クラシック音楽をこれから聴こうかなと思っていらっしゃる方に、コンサートに行く前に簡単な予習講座を開催しています。当日演奏される 作品の解説や、その作品にまつわる作曲家のエピソードなどを20分〜30分程度お話いたします。

クラシック音楽は曲の背景や構造をちょっと知るだけで聴き方が変わり、楽しめるようになります。解説のあとには一緒にコンサートを楽しみましょう!

予習講座はコンサート会場のホワイエもしくは近くのカフェなどで開催していますが、コンサートの内容や参加者の方のご都合に応じて、場所や時間も調整可能です。

解説は無料ですので、興味のある方はぜひご参加ください。


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2016年10月8日 
シモン・ボリバル・オーケストラ・オブ・ベネズエラ
@カーネギーホール

メシアン:トゥーランガリラ交響曲

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2016年1月31日日曜日

ミルトン・バビットの生誕100年記念コンサート


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2016年1月29
20世紀アメリカの現代音楽を代表する作曲家・理論家の
ミルトン・バビットの生誕100年を記念した
6日間に渡るシリーズコンサート最終夜。
会場は7割超のお客さんの入り。
現代音楽でこんなにお客さんが入るなんてさすが。

プログラムは、ブラームス、シェーンベルク、
ストラヴィンスキーと来て、
最後にバビットのピアノ協奏曲第2番。
昨日までの5日間のコンサートと比べると、
これでもずいぶん聴きやすいプログラム構成 (^_^;)

ブラームスの作品が含まれているのは、
シェーンベルクはブラームスを敬愛していたから。

そしてシェーンベルクの作品がプログラムに含まれているのは、
もちろん、12音技法を確立したシェーンベルクは
バビットにとって最も尊敬する人物のひとりだから。

また、バビットはストラヴィンスキーの初期の作品を愛しており、
さらに12音技法を用いたストラヴィンスキーの「垂直(配列)」
に感銘をうけていました。

という理由でできたこのプログラム。

プログラム1曲目は、ブラームス作曲
コラール前奏曲より 第8曲一輪のばらが咲いて
ブラームスの死の前年に書かれた作品122(遺作)の
11のコラール前奏曲」の1曲。

作曲されたのは、1896年5月20日にブラームスが
生涯に渡って敬愛していたクラーラシューマンが他界したあと。

彼女が亡くなったあと、ブラームスは
この世ではすべてが空しいと語り
心身ともに弱ってしまいます

その後に彼が作曲できたのは、
この「11コラール前奏曲」のみなのです。

とは言うものの、実際には11曲のうちのいくつかは、
ブラームスがハンブルクでオルガンを弾いていた1850年代に
構想がすでになされていたと推測できなくもない。

第8曲は、おだやかで心を慰めるような美しい音楽。
もし1896年に作曲されていたならば、
バビットが生まれるわずか20年前ということ。
その後の音楽界にわずか20年ほどの短い期間に
いかにラディカルな潮流がいくつも生まれてきたかを
考えるととても面白いです。

プログラム2曲目はシェーンベルク作曲
管弦楽のための5つの小品。
1909年に書かれ、のち1949年に小管弦楽版が書かれました。
シェーンベルクが無調の時代に突入する頃の作品。

調性には則っていない一方、
叙情的な美しさがいっぱいに詰められた作品で
各曲のタイトルにも「予感」「過ぎ去りしもの」「色彩」といったとても
ロマンティックなタイトルが並びます。

最も有名な第3曲「色彩(湖畔の夏の朝)」は、
音色が穏やかなオスティナート風に変化していく様が
プリズムのような曲。
ジュリアード・オーケストラは、
光の加減で色が変化するオパールを想起させる演奏で
なかなかの好演だったと思います。

休憩を挟んで3曲目はストラヴィンスキーのヴァリエーションズ。
ストラヴィンスキーが1963-64年にかけて作曲した
十二音技法を用いた作品。
ストラヴィンスキーはシェーンベルクが
亡くなって初めて十二音技法の作品を書いているという
ところが面白い。
自分の生涯のライバルに、十二音技法を用いていることを
見られたくなかったのか。 

ここまでの3つのプログラムはいずれもとても聴きやすい音楽でしたが、
最後は曲者。バビットのピアノ協奏曲第2番。
ストラヴィンスキーのときと異なるピアノに入れ替え。
ピアノの天井は外してしまい、
反響板代わりの透明なアクリル板がピアノの奥に設置されます。



 
舞台に登場したピアニストはまず、演奏開始前に楽譜がすべて揃っているか
一枚一枚丁寧に確認します。

そうそう、この曲1枚でも楽譜が飛んでいたりしたら大変ですから。
で、どんなだったかと言いますと、
演奏時間が25分以上もあるので インテリぶって(?)
現代音楽を聴きに来たニューヨーカーの皆さんも
さすがに飽きて物音をたてたり、
寝てしま人が続出したり、という有様

この曲を生演奏で聴くのは初めてですが、
いささか抑揚にかける音楽のような気がしました。
演奏のエッジが足りなかったからかもしれません。
1曲の中での起承転結のような流れを敢えて作らず、
聴き手の細部への関心を常に引き続け、
最後までその状態が続くので
楽曲全体の把握がしにくい曲。

でも、20代の子が多くを占めている若きオーケストラで
この曲を最後まで弾ききるというのはものすごい挑戦。
終演後は、惜しみない拍手が贈られました。


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2016年1月29日 @リンカーンセンター
ミルトン・バビット生誕100年記念コンサート(第6夜)
指揮:Jeffrey Milarsky
ピアノ:Conor Hanick
管弦楽:Juilliard Orchestra


ブラームス:コラール前奏曲「一輪のバラは咲いて」
BRAHMS (arr. Leinsdorf) Chorale-Prelude, Op. 122, No. 8,, Es ist ein Rosentsprungen (ca.1896)

シェーンベルク:管弦楽のための5つの小品
SCHOENBERG Five Pieces for Orchestra (1909/49)

ストラヴィンスキー:ヴァリエーション
STRAVINSKY Variations (Aldous Huxley in Memoriam) (1963-64)

バビット:ピアノ協奏曲第2番
BABBITT Piano Concerto No. 2 (1998)

【Soka University のコンサートホールがすごい!】

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