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こんにちは、MUCHOJIです。
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2016年2月2日
アタッカ・カルテット リサイタル
ニューヨークを拠点に活躍する弦楽四重奏団アタッカ・カルテットが
ニューヨークにあるポーランド系の財団でコンサートを行うので、
どんな場所だろう、と興味を惹かれて行って来ました。
場所はEast 65th Streetにある、コシチュシュコ・ファンデーション。
タデウシュ・コシチュシュコは
ポーランド・リトアニア共和国の将軍にして政治家、
アメリカ合衆国の軍人で、1794年の蜂起の指導者として
ポーランドとリトアニアでは国民的英雄だそう。
ポーランド・リトアニア共和国の将軍にして政治家、
アメリカ合衆国の軍人で、1794年の蜂起の指導者として
ポーランドとリトアニアでは国民的英雄だそう。
「Kosciuszko」なんで名前読めないし覚えられないよ、
と思っていたら、こんなエピソードがあるそうで…
アメリカ独立戦争のときのフィラデルフィアでの逸話。
ジョージ・ワシントンが、「君のそのコシチュシュコっていう苗字は
僕らには発音しにくいよ」と言ったところ、コシチュシュコは、
「僕の姓が言いにくいって? 君のワシントン(Wa-shing-ton)も
僕のコシチュシコ(Koś-ciu-szko)も
どっちもたったの3音節なのにかい?」と言ったそう。
大抵の人が読めなかったり、うまく発音できないのも納得。
リサイタルはこじんまりとしたサロン風のホールで開催。
壁には主にポーランドの作家たちによる絵画がところ狭しと並び
美術館かギャラリーのよう。
2階がホールですが、1階にもスタインウェイの1865年製の
素敵なパーラーグランドピアノが置いてありました。
1曲目はハイドン作曲 弦楽四重奏曲 作品74-1
第2アポーニー四重奏からの1曲。
作品74の3曲はロンドンのハノーヴァー・スクエアの
パブリック向けのコンサートシリーズのために書かれたせいか、
ハイドンのほかの弦楽四重奏とはかなり趣が異なり
いずれも特徴的な曲が多いですが、
作品74-1はその中でも半音階的な転調が殊に耳に新鮮。
そして、第4楽章の印象的なドローン。
スコットランドのバグパイプをつい思い浮かべてしまいます。
2曲目は存命の作曲家、リチャード・ウィルソンさんの作品。
ハイドンでは、当時の演奏スタイルを考慮に入れた音楽を奏でたい
というアタッカ・カルテットは、バロックとモダンの間の
ハイブリッドな弓を使っていましたが、この曲ではモダン弓に持ち替え。
ウィルソンさんご本人による慇懃なご挨拶(その結果お客さんは大爆笑…)と、
曲目解説の後に演奏が始まります。
1982年に書かれたこの曲はかなりシリアスな内容で、
亡くなった友人へのエレジー(悲歌)の性格が強い曲。
無調ですが、そのわりにとても聴きやすい。
この曲が基本的には「歌」である点、
そして短2度とか、増4度といったわかりやすい
不協和な響きを6度や7度と組み合わせて重ねている点で、
とても古典的な手法に則った無調作品といえるのでは。
最後はグリーグ作曲 弦楽四重奏曲 ト短調。
エンタメ性が高いせいか、意外に生演奏に出会える確率が低い曲。
板張りの床を持つ小さなホールなので、
床を這って伝わる音の波がものすごい迫力。
いつも思うのですが、チェロのアンドリューさんの
表情(顔芸)がとても目を引きます。
ピアニストや指揮者の顔芸についてはいろいろ研究があるようですが、
弦楽器奏者の顔芸の研究ってあるのでしょうか?
アンコールはアタッカ・カルテットのアルバムにも収録されている
ジョン・アダムズ作曲 Toot Nipple でした。
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アタッカ・カルテット @コシチュシュコ・ファンデーション
第1ヴァイオリン:エイミー・シュローダー
第2ヴァイオリン:徳永慶子
ヴィオラ:ネイサン・シュラム
チェロ:アンドリュー・イー
ハイドン:弦楽四重奏曲 ト長調 作品74-1
リチャード・ウィルソン:弦楽四重奏曲 第3番
グリーグ:弦楽四重奏曲 ト短調
ハイドン:弦楽四重奏曲 ト長調 作品74-1
リチャード・ウィルソン:弦楽四重奏曲 第3番
グリーグ:弦楽四重奏曲 ト短調
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